Rock'n'文学

猫ときどき小説書き

【イベント】2020年10月2日「詩そして即興」熱海未来音楽祭プレオープニングライブ@起雲閣

まめ閣下:おい下僕よ。貴君、昨日はどこへ行っておったのかな。ずぅうううっと屋敷にばかり詰めておると思っていたのに、最近また夜間の外出が多くなったような気がするのだがにゃ。

下僕:あ? ばれちゃいましたか? 春先から半年以上、疫病のせいでまあとにかくいろんなイベントがのきなみ中止とかになってたんですがね、ここにきてぼちぼち、開催されるようになってきたんですよ。もちろん客席数減らしたり検温やら消毒やら万全の対応をとっての開催です。やっぱ生で観られるのはうれしいもんです。配信ももちろんうれしいんですけどね、やっぱり生の魅力を100%味わえるというものではないですからねぇ。

まめ閣下:で、昨夜も深夜に帰宅と。数日前もなんだか日付変わってから帰宅したんじゃなかったかにゃ?

下僕:あ、おほんおほん。昨夜は遠出してたので遅くなったんですよ。熱海までこのイベントを観に出かけてまいりました。

 

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下僕:なんと東京を出るのは8カ月ぶりで、普段乗っている電車の逆方向に数駅行っただけですでに旅行気分になりました。移動するだけでなんでこんなに楽しいんでしょうねぇ。車窓からの景色、稲刈りの終わった田んぼには曼珠沙華が咲き乱れ、河原には山羊がくつろいでいて・・・

まめ閣下:あー、まあその楽しい旅気分ってのも、音楽祭のプレイベントに高揚する気分がもたらしたもの、つまりまた「康さん詣で」の復活というわけであろう。

下僕:あはは、さすが閣下、鋭い推理力。なんでそんなにすぐにおわかりになりますのん。

まめ閣下:んなもん、だれでもわかるわ、あほんだら。貴君ほど単純な者はそうそうおらん。

下僕:あれ? 閣下、ちょっと康さん入ってません?

まめ閣下:どうでもいいから、さっさとイベントの報告せんか。

下僕:あい。熱海未来音楽祭、去年は週末二日間だったんですけどね、疫病禍で今年は開催されないかなと思っていたんですが、イベントの数も種類も増え期間も10月25日まで、配信もあってより規模が大きくなった感じです。詳しくはこちらを。

www.makigami.com

下僕:昨夜はそのプレオープニングイベントということで、詩の朗読と音楽とパフォーマンスが融合するという催しでありました。昨年は海外からアーティストの参加もありましたが、今年はこの状況ですからね。去年の様子はこちら。今回のパフォーマンスというのは、あれは現代舞踏というのでしょうか、肉体を使って表現する方で、なんかすごかったです。
まめ閣下:なんかすごかったって、語彙力なんとかならんか。

下僕:あ、すんません。精進いたします。朗読と即興の音楽の共演は去年同様でありましたが、そこに現代舞踏の方が入って大きな動きというものが生まれましたね。静かな動きなのにダイナミックで。朗読も演奏も基本は場所移動しませんし、派手なアクションないですからね。あ、でも巻上さんのテルミンの演奏はちょっと舞踏っぽいかも。ああいう舞踏みたいなのは、ゆるやかにみえても運動量がすごいんでしょうね。横たわった後に汗だまりができてましたよ。無駄な肉がいっさいない体がうらやましかった。わたくしもやろうかな。

まめ閣下:貴君に舞踏のような身体的表現の才能があるとはまるで思えん。悪いことはいわん、踊りはやめておけ。

下僕:くうー。

まめ閣下:で、その「詩の朗読」のほうはどうだったのかにゃ。お目当ての。

下僕:はい、今年も素晴らしかった。冒頭は石牟礼道子さんの詩で。途中、町田さんがなにか感極まるように声をちょっとつまらせたように見えました。聴いているこちらも、おもわずぐっとなって。でも、その後の朗読が「潮来の伊太郎」で。町田さんの芸能スィッチがぽんって入った感じになりましたね。去年は「昭和枯れすすき」で、心臓を鷲掴みにされちゃいましたが。あとは自作の詩やら萩原朔太郎やら。朔太郎のは、たぶん町田での講演会のときにも取り上げた詩でしたよ。で、町田さんと巻上さんが交互に朗読をやって、最後は二人が別々の詩の朗読を掛け合いのように発する場面は、フリージャズのジャムセッションのような盛り上がりがありました。まあ、あんまりいろいろ言っちゃうと、まだ有料のアーカイブ配信もあるから。

まめ閣下:まぁ、この与太話をそんなに読んでくれる人もおらんと思うけれどな。

下僕:あ、そうそう、今年は出演者の方が靴履いて出てくれたのがうれしかったですね。場所柄、観客はスリッパに履き替えるんですけれど、やっぱり演奏する人とかスリッパだと哀しいものがあるので。町田さんは黒革のスポーツシューズで・・・

まめ閣下:ああ、もうよいよい。予はその”康さん病”的なもんはいらんから。

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